FACE研究

FACE研究、レスメド

FACE研究は、フランスとベルギーの多施設前向き観察コホート研究で、ASV治療を受けている心不全(HFrEFおよびHFpEF)患者さんの罹患率と死亡率に関する長期データを収集しています。これまでに30の施設が400例以上の患者さんを登録しています。2015年5月から募集をHFpEFの患者さんに限定しており、慢性HFpEF患者さんの登録数300例を目標としています。

中間データの結果

FACE研究の中間データ、レスメド

 

FACEコホートの中間データを見ると、以下の点が確認され1、HFpEFに関する建設的な知見が得られたように思われます。

  • FACE前向きコホートは、ASVによるCSA治療を受けている心不全患者さんの予後に関する実際のデータを提供することを目的としたものであり、今回の中間解析では、ASV治療が適応となる心不全(HFrEF、HFmrEF、HFpEF)患者さん391例を2年間追跡した罹患率と死亡率の長期データが得られた。
  • 睡眠中の重度低酸素血症(T90の高値)は、心不全患者さんの死亡に対する独立した強いリスク因子である(HR=12)。
  • ASV治療は、慢性心不全患者さんのうち、重度の夜間低酸素血症を抱えるグループまたは病因が非虚血性のグループの予後を改善する。この結果はLVEFが中程度または保持されているサブグループでは顕著であったが、LVEFが低いサブグループでは認められなかった。

参考資料:

  1. R Tamisier et al: Late Breaking Abstract – Morbidity and mortality of chronic heart failure (CHF) patients with central sleep apnoea (CSA) treated by adaptive servoventilation (ASV): Interim results of FACE cohort study_Update. ERJ September 2017 Supplement.